リスティング広告の効果がないときに、問い合わせまでのどこを直すかを決める点検手順

紺色の机の上に、検索結果を模したカードと写真入りのページを模したカードを左右に並べ、金色の枠で囲んだ1枚から矢印で右のカードへつなぎ、黄色のペンで印を付ける手元の生成イメージ
生成画像によるイメージです。生成AI(GPT)で作成したもので、実在の会社・人物・広告の管理画面・実績を撮影したものではありません。

この記事の結論

リスティング広告の効果がないと感じたら、広告をやめるか予算を変えるかを決める前に、表示・クリック・LPの閲覧・フォームの送信・受付・有効な問い合わせの6つの段のどこで止まっているかを、件数で確かめます。先に計測が何を数えているかを確かめ、そのうえで検索語句、広告文とLPの対応、除外キーワードの順に見ると、直す場所を一つに絞れます。修正は1つずつ、担当・期限・完了基準と判定の条件を先に書いて進めます。

この記事で確認できること

  • 「効果がない」を、問い合わせまでの6つの段のどこで止まっているかという一文に書き直し、段ごとの件数で見当を付ける方法
  • メインとサブのコンバージョン、タグの試験と実際の広告からの記録の照合で計測を確かめ、検索語句を4つの目的に分け、広告文とLPの対応表と除外キーワードで直す場所を決める手順
  • 件数が少ないときと最近の数字が後から増えるときの読み方、担当・期限・完了基準つきの修正票、登録不要の20項目の点検表

リスティング広告の「効果がない」は、止まっている段を分けてから直す

リスティング広告(検索広告)を出しているのに問い合わせが増えない。クリックの数は管理画面に出ているのに、受付に届く相談は月に数件で、しかも営業の連絡が混じっている。こうした状態になると、「リスティング広告はうちには効果がない」とまとめて判断したくなります。広告をやめるか、予算を増やすか、代理店を替えるかという大きな話にすぐ進んでしまうことも少なくありません。

ただ、「効果がない」という言葉の中には、性質のまったく違う問題が混ざっています。広告がほとんど表示されていないのか、表示はされているのにクリックされないのか、クリックはされているのにページで離れているのか、フォームまで来ているのに送信されないのか、送信はされているのに受付に届いていないのか、届いてはいるのに有効な相談ではないのか。どこで止まっているかによって、直す場所も、直す人も、必要な時間もまったく変わります。

この記事では、検索広告から問い合わせまでを段に分け、どの段で止まっているかを決めてから、一つずつ直していくための点検手順をまとめます。検索語句の読み方、広告文とページ(ランディングページ。以下LP)の対応、除外キーワードの判断と除外しすぎの例外、計測の設定の確かめ方、数字が少ないときや後から増えるときの読み方、担当・期限・完了基準を決めた修正の進め方までを、初めて点検する担当者が手を動かせる順番で並べています。本文の途中に、登録なしでそのまま使える20項目の点検表と、修正票の書き方も載せています。

この記事が向いている方

主な読者として考えているのは、地域の店舗や小規模な会社で、Google広告などの検索広告を自社で運用している担当者、または代理店に任せているものの結果の判断は自分でしたい経営者・担当者です。広告の管理画面を開いて数字を見ることはできるが、どの数字から見ればよいか、どこを直せばよいかに迷っている方を想定しています。

一方で、この記事は広告の予算額そのものの決め方は扱いません。1件の問い合わせにいくらまでかけられるかという考え方は、広告予算を決める前に、予約・問い合わせまでの数字を整理するで扱っています。また、GA4の問い合わせの件数と受付の件数が合わないときの細かい確かめ方は、GA4の問い合わせコンバージョンが受付件数と合わないときに確かめる順番にまとめています。この記事では、それらと重なる部分は要点だけにとどめ、検索広告に固有の点検に紙幅を使います。

先にお伝えしておくこと

この記事の段の分け方、点検の順番、判断の基準、点検表、修正票は、Akatsuki編集部の実務の提案です。特定の会社の広告で効果を測った結果ではなく、この手順で問い合わせが増えることを約束するものではありません。文中の会社や数字の例は、すべて説明のために作った架空の例で、平均的な数字や目安の数字でもありません。

広告の管理画面のメニュー名や配置は、提供元の更新で変わることがあります。本文の「出典1」などの番号は、記事の下の一次情報の番号に対応しています。公式のヘルプで確かめた内容には【公式情報】、編集部の考えや提案には【編集部の提案】と書き分けています。手元の画面と名前が違う場合は、同じ役割の項目を探してください。

「効果がない」を、6つの段のどこで止まっているかに書き直す

最初の作業は、「効果がない」という一言を、どの段で止まっているかという一文に書き直すことです。【編集部の提案】検索広告から有効な問い合わせまでを、次の6つの段に分けて考えます。

検索広告から有効な問い合わせまでの6つの段
段何が起きた状態か主に見る場所止まっているときの例
1. 表示検索結果に広告が出た広告の管理画面の表示回数予算や入札、キーワードの設定で、ほとんど表示されていない
2. クリック広告が押され、ページへ向かった広告の管理画面のクリック数表示はあるが、広告文が検索した人の目的と合わず押されない
3. LPの閲覧ページが開き、内容が読まれたGA4などのアクセス解析押されたあと、最初の画面で離れる
4. フォームの送信問い合わせのフォームが送信されたフォームの記録、計測のイベントページは読まれているが、フォームに進まない、または途中でやめる
5. 受付担当者のもとに相談が届いた受信箱、受付の台帳送信されたのに届いていない、届いたのに気付いていない
6. 有効な問い合わせ営業や重複を除いた、新しい相談だった受付の台帳と担当者の判断届いてはいるが、対象外の地域や営業の連絡ばかり
検索広告から有効な問い合わせまでを、上の列に表示・クリック・LPの閲覧、下の列にフォームの送信・受付・有効な問い合わせの6段を矢印でつないで示し、段ごとに見る場所を色の帯で、止まっているときの例を各段の下に添えた図
図:問い合わせまでの6つの段と、段ごとに見る場所(Akatsuki編集部作成)図を拡大して見る

この表のうち、1と2は広告の管理画面、3と4はアクセス解析やフォームの記録、5と6は受付の台帳と担当者の判断で確かめます。見る場所が段ごとに違うため、どれか一つの画面だけを見ていると、止まっている段を取り違えやすくなります。たとえば広告の管理画面で「コンバージョン」が毎月一定数あるように見えても、それが段4の送信なのか、段6の有効な問い合わせなのかは、管理画面だけでは分かりません。

書き直しの例

「効果がない」を書き直すと、たとえば次のようになります。いずれも架空の例です。

  • 「先月はクリックが200回あったが、フォームの送信は2件で、どちらも営業の連絡だった」→ 段3〜4と段6を確かめる
  • 「広告の管理画面ではコンバージョンが15件だが、受付に届いた相談は6件だった」→ 段4と段5の数え方を先に確かめる
  • 「表示回数が1日に数十回しかなく、クリックが月に10回ほどしかない」→ 段1から確かめる
  • 「問い合わせは来ているが、対応できない地域や、扱っていないサービスの相談が多い」→ 段6と、検索語句・広告文を確かめる

書き直すと、次に見る場所が決まります。逆に、書き直せないまま「広告文を変えよう」「予算を増やそう」と手を打つと、止まっていない段を直してしまい、時間と広告費だけがかかることがあります。

段の数字は「率」より先に「件数」で並べる

段ごとの状態を見るときは、クリック率や転換率といった「率」より先に、各段の「件数」をそのまま並べることをおすすめします。率は便利ですが、母数が小さいと大きく揺れます。クリックが20回しかない月に送信が1件あれば5%、0件なら0%です。この差は、ページの良し悪しよりも偶然の影響のほうが大きい可能性があります。件数を並べておけば、「そもそも判断できるだけの数があるか」を先に確かめられます。数が少ないときの読み方は、後の章で詳しく扱います。

最初の30分でやる切り分け

ここからは、実際に手を動かす手順です。最初の切り分けは、30分ほどで終わる範囲にとどめます。この段階では何も直さず、数字を書き出して、止まっている段の見当を付けることだけを目標にします。

手順1:比べる期間を一つ決める

まず、数字を取る期間を一つ決めます。【編集部の提案】直近の数日は後から数字が増えることがあるため(理由は後の章で説明します)、たとえば「今日から数えて1週間前までを除いた、その前の4週間」のように、最近の数日を外した期間にします。期間の長さは、問い合わせの件数が少ない会社ほど長めに取ります。曜日による差を避けるため、7日の倍数でそろえると比べやすくなります。

決めた期間は、メモの先頭に「◯月◯日〜◯月◯日(日本時間)」のように書いておきます。広告の管理画面、アクセス解析、受付の台帳で、同じ期間を使うためです。

手順2:段ごとの件数を1枚に書き出す

次に、決めた期間について、段ごとの件数を1枚の表に書き出します。表計算ソフトでも紙でもかまいません。

段ごとの件数の書き出し表(記入例は架空)
段件数取った場所メモ
1. 表示4,800回広告の管理画面検索広告のキャンペーンだけ
2. クリック160回広告の管理画面同上
3. LPの閲覧150回アクセス解析(広告からの訪問)広告経由の判定は計測の設定に依存
4. フォームの送信9回広告の管理画面のコンバージョン何を数えているかは未確認
5. 受付5件受信箱・受付の台帳重複1件を含む
6. 有効な問い合わせ2件受付の台帳営業2件を除外

この記入例では、段4の9回と段5の5件に差があります。この差が説明できないうちは、段4の数字を使って広告の良し悪しを判断しないほうが安全です。段4の「コンバージョン」が実際には何を数えているのかを、後の章の手順で先に確かめます。

手順3:受付の台帳と、広告の数字を突き合わせる

段5と段6は、広告の管理画面からは分かりません。受信箱やフォームの管理画面から、期間内の受付を1件1行で書き出し、「重複」「営業」「既存客」「対象外」「有効」のように分けます。台帳の作り方はGA4の問い合わせコンバージョンが受付件数と合わないときに確かめる順番で詳しく扱っているので、まだ台帳がない場合はそちらの列の作り方を参考にしてください。

広告から来た相談かどうかは、受付の段階では分からないことが多いものです。【編集部の提案】その場合は、相談の受付時に「何で知りましたか」と一言たずねる欄や、電話の最初に確かめる項目を用意し、分からないものは「不明」として残します。推測で広告に振り分けないことが大切です。

手順4:止まっている段の見当を付ける

書き出した件数を上から見て、急に数が減る段、または数が合わない段に印を付けます。この時点では、原因まで決める必要はありません。「段1が少ない」「段2から段4の間で大きく減る」「段4と段5が合わない」「段6の割合が低い」のどれに当てはまるかが分かれば十分です。

止まっている段と、次に読む章
見当次に確かめること読む章
段1が少ない配信の設定、キーワードの範囲、予算や入札の制限代理店や制作会社に頼むときに渡すもの
段2が少ない検索語句と広告文の対応検索語句を読み、検索した人の目的を4つに分ける
段3〜4で大きく減る広告文とLPの最初の画面の対応、フォーム広告文とLPが、検索語句の約束に応えているか
段4と段5が合わないコンバージョンの設定と計測計測の設定を先に確かめる
段6の割合が低い検索語句の中身、除外キーワード、広告文の対象除外キーワードの判断と、除外しすぎの例外

段1が少ない場合、つまり広告がほとんど表示されていない場合は、この記事の主な対象ではありません。予算の上限、入札の設定、キーワードの範囲、審査の状態など、配信そのものの確認が必要になります。こうした設定は画面の構成が変わりやすく、アカウントの状況によっても判断が分かれるため、代理店や詳しい担当者と一緒に確かめることをおすすめします。この記事では、表示もクリックもあるのに問い合わせにつながらない場合を中心に扱います。

計測の設定を先に確かめる

止まっている段の見当が付いたら、多くの場合、最初に確かめたいのは計測の設定です。広告の管理画面のコンバージョンの数字を判断に使う前に、それが「何を」「何回」数えているのかを確かめます。計測がずれていると、ほかの段の判断もすべてずれてしまうからです。

メインとサブのコンバージョンを確かめる

【公式情報】Google広告では、コンバージョンアクションを「メイン」と「サブ」に分けられます。メインのアクションは管理画面の「コンバージョン」の列に入り、そのアクションを含む標準の目標がキャンペーンの入札に使われている場合に、入札の最適化に使われます。サブのアクションは観察用で、「すべてのコンバージョン」の列には入りますが、標準の目標では入札に使われません。ただし、カスタムの目標に含めたアクションは、メインかサブかにかかわらずレポートと入札に使われるという例外があります。また、自動入札には学習の期間があるため、その間に目標を何度も変えることは避けるよう案内されています(出典3)。

この仕組みから、確かめたいのは次の3点です。

  1. 対象のキャンペーンが、どの目標(標準の目標かカスタムの目標か)と入札の方法を使っているか
  2. メインになっているアクションの一覧に、問い合わせとは言えないもの(ページの閲覧、電話番号のタップ、資料のダウンロードなど)が入っていないか
  3. 同じ問い合わせを、別の名前のアクションで二重に数えていないか

たとえば、電話番号のタップとフォームの送信の両方をメインにしていると、「電話をかけようとして押したが、つながらずにやめた」場合も1件になります。完了ページの表示をきっかけにしている場合は、設定や重複を除く仕組みによっては、完了ページを再読み込みしただけで数が増えることもあります。どちらも、広告の管理画面のコンバージョンが受付の件数より多くなる典型的な理由です。

【編集部の提案】この段階では、設定をすぐに変えるのではなく、今の入札の方法と目標、電話の計測の有無、有効な問い合わせを区別する仕組みがあるかを書き出すところまでにとどめます。そのうえで、どのアクションを入札に使うのが自社の「有効な問い合わせ」に近いかを、広告の担当者や代理店と話し合います。メインとサブの入れ替えや目標の変更は入札に影響するため、変更する場合は、担当者と一緒に変更の影響、反映までの期間、前後を比べる期間を先に決め、変更日と内容を記録に残します。電話の相談が多い業種では、電話の受付の記録と突き合わせられるかも確かめておきます。

テスト送信と、実際の広告からの記録は分けて確かめる

設定の一覧を見るだけでは、実際の動きは分かりません。ただし、広告を経由せずに自分でフォームから送ったテストは、広告の管理画面のコンバージョンとして記録されるとは限りません。【編集部の提案】そこで、確かめることを2つに分けます。

  1. タグの試験:問い合わせのフォームから1件テスト送信し、受付に1件届くことと、計測のタグが1回だけ動くことを、タグの確認用の機能(Googleのタグの動作を確かめる拡張機能や、タグの設定ツールの動作確認の機能など)とフォームの記録で確かめます。必須項目を空にした送信の失敗や、完了ページの再読み込みでタグが動かないか、動く場合は1件の問い合わせを重ねて数えない仕組み(重複を除く設定など)があるかも確かめます。
  2. 実際の広告からの記録の照合:実際に広告から来た問い合わせについて、広告の管理画面の記録を、反映までの期間をおいてから受付の台帳と突き合わせます。

テストのために広告を自分でクリックすることは、広告費がかかり数字も混ざるため勧めません。広告のクリックを識別する値を自分で作ってURLに付けるといった、実際にないクリックを装う試し方もしないでください。テスト送信の作法と記録の付け方は、GA4の問い合わせコンバージョンが受付件数と合わないときに確かめる順番の手順と同じ考え方で進められます。

テスト送信は、事前に受付の担当者へ連絡してから行い、台帳では「テスト」と分けて記録します。実際の広告からの記録は反映に時間がかかることがあるため、すぐに照合できなくても、慌てて設定を変えないようにします。

送信されたものが、受付まで届いているかを確かめる

タグが1回の送信で1回だけ動いていても、その送信が担当者のもとに届いていなければ、段5で止まっていることになります。テスト送信のときは、計測の記録だけでなく、通知のメールがどの受信箱に、何分後に届いたかも記録します。【編集部の提案】通知が迷惑メールのフォルダーに入っていないか、通知先のアドレスが退職者や使っていないアドレスになっていないか、休日に届いた相談を誰が確かめるかも、この機会に確かめておきます。届いていない相談は、広告の数字には「成果」として残るのに、受付には存在しないため、もっとも気付きにくいずれになります。

広告の管理画面とGA4の数字は、もともと合わないことがある

【公式情報】Google広告とGoogleアナリティクスでは、コンバージョンの数字が一致しないことがあります。主な理由として、コンバージョンを日付に結び付ける方法の違い(Google広告は元になった広告とのやり取りの日付で、ほかのツールはコンバージョンが起きた日付で数えるなど)、アトリビューションモデルの違い、データが反映されるまでの時間の違いなどが挙げられています(出典5)。

そのため、二つの画面の数字が合わないこと自体は、すぐに設定の誤りを意味しません。【編集部の提案】判断の正本は受付の台帳に置き、広告の管理画面は「どのキーワードや広告から来たか」を、アクセス解析は「ページのどこで離れたか」を見る道具と役割を分けると、数字の食い違いに振り回されにくくなります。

検索語句を読み、検索した人の目的を4つに分ける

計測の数え方が確かめられたら、次は検索語句です。検索広告の点検で、もっとも手がかりが多いのがこの部分です。

キーワードと検索語句は別のもの

まず、言葉を分けておきます。「キーワード」は、広告を出す側が管理画面に登録した語です。「検索語句」は、実際に検索した人が入力した語です。登録したキーワードが一つでも、それに対応して広告が表示される検索語句は、いろいろな形になりえます。「外壁塗装」というキーワードを登録していても、実際には「外壁塗装 自分で」「外壁塗装 求人」「外壁塗装 補助金」といった語句で広告が出ているかもしれません。

【公式情報】Google広告の検索語句レポートでは、広告が表示されるきっかけになった実際の検索語句と、その成果を確かめられます。ただし、すべての検索語句が表示されるわけではなく、プライバシーの基準などにより、一部の語句は表示されません(出典1)。

つまり、検索語句レポートは「広告が誰に向けて出ていたか」を知るための大切な資料ですが、すべてではありません。表示されない語句があることを前提に、見えている範囲から傾向をつかむ、という使い方になります。

検索語句を4つの目的に分ける

【編集部の提案】検索語句の一覧を、検索した人の目的によって、次の4つに分けます。

検索語句を分ける4つの目的(例は架空)
目的どんな人か語句の例(リフォーム会社の場合)扱いの目安
A. 依頼したい頼む先を探している浴室 リフォーム 市名、浴室 リフォーム 見積もり広告とLPを最も合わせる対象
B. 比べている頼むか、どこに頼むかを比べている浴室 リフォーム 費用、浴室 リフォーム 期間LPで比べるための情報を用意できるなら対象
C. 調べている自分で直す、知識として知りたい浴室 カビ 落とし方、浴室 リフォーム 自分で依頼につながりにくいことが多い。除外を検討
D. 無関係別の目的、別の商品浴室 リフォーム 求人、浴室 ドア 部品 通販除外を検討

ここで大切なのは、A〜Dの線引きを、業種と自社のサービスに合わせて決めることです。同じ「費用」という語でも、高額な工事では依頼前の比較として自然なため B に入り、比べた末に相談につながることもあります。一方で、低価格の商品を扱う通販では、「無料」「激安」といった語が A にも D にもなりえます。表の例をそのまま当てはめず、自社の受付に実際に届いた相談の言葉と照らし合わせて決めてください。

検索語句の読み方の手順

  1. 決めた期間について、検索語句の一覧を表計算ソフトに書き出します。
  2. クリックの多い順に並べ、上から順に A〜D の印を付けます。全部を分ける必要はなく、クリックの合計の大部分を占める上位の語句から始めます。
  3. A〜D ごとに、クリック数と、計測を確かめたあとのコンバージョンを合計します。
  4. C と D に入るクリックが全体のどのくらいかを見ます。この割合が大きいなら、段6の割合が低い原因の候補になります。
  5. A に入る語句のうち、クリックはあるのに問い合わせにつながっていない語句を書き出します。これは次の章で、広告文とLPの対応を確かめる対象になります。

迷う語句は、無理に分けずに「保留」の印を付けておきます。保留の語句は、受付に届いた相談の内容と照らし合わせて、あとで判断します。

検索語句から、受付の言葉を逆にたどる

検索語句の一覧だけを見ていると、どれが良い語句なのか判断がつかないことがあります。【編集部の提案】そのときは逆の方向からたどります。受付の台帳で「有効」と判断した相談を数件取り出し、相談の文面に出てくる言葉(「築30年」「マンション」「見積もりだけ」など)を拾い、その言葉に近い検索語句が一覧にあるかを探します。有効な相談の言葉に近い語句が見つかれば、そこが広告で最も大事にすべき範囲の手がかりになります。

検索語句を見る頻度と、見るときの注意

検索語句は、一度分けて終わりではありません。季節や地域の出来事、競合の広告の変化によって、広告が表示される語句は少しずつ変わります。【編集部の提案】最初の点検のあとは、修正の判定の時期に合わせて、同じ手順で上位の語句を見直します。見直すときは、前回の分類の表を残したまま新しい列を足し、前回から増えた語句、減った語句に印を付けます。こうしておくと、除外キーワードや広告文の修正のあとに、表示される語句がどう変わったかを確かめられます。なお、検索語句の一覧には、検索した人の個人を特定する情報は含まれませんが、書き出したファイルは社内の決まった場所で管理してください。

広告文とLPが、検索語句の約束に応えているか

検索した人は、自分が入力した言葉に答えてくれそうな広告を押します。押した先のLPで、その答えがすぐに見つからなければ、多くの人は戻ってしまいます。この章では、検索語句・広告文・LPの3つが、同じ約束をしているかを確かめます。

対応表を1枚作る

【編集部の提案】前の章で A と B に分けた検索語句を、いくつかのまとまりに分け、まとまりごとに次の対応表を作ります。

検索語句・広告文・LPの対応表(記入例は架空)
検索語句のまとまり広告文の約束LPの最初の画面にあるものフォームの入り口ずれ
浴室 リフォーム 市名市内の浴室リフォーム、現地調査のうえ見積もり会社の紹介と、キッチン・外壁を含む全サービスの一覧ページの最下部だけ浴室の話が最初の画面にない
浴室 リフォーム 費用費用の考え方を説明費用の説明はなく、施工事例の写真ページの最下部だけ費用の答えが見つからない
浴室 リフォーム 見積もり見積もりの依頼はこちら見積もりの流れと、フォームへのボタン最初の画面にボタン大きなずれはない
左から検索語句のまとまり、広告文の約束、LPの最初の画面、フォームの入り口の4列を並べ、検索語句と広告文は一致しているがLPの最初の画面が別の話題になっている行に、ずれの印を付けて示した図
図:検索語句・広告文・LPの対応表の考え方(Akatsuki編集部作成)図を拡大して見る

この表で見たいのは、横に読んだときに話がつながっているかどうかです。検索語句が「浴室」の話なのに、LPの最初の画面が会社全体の紹介になっていれば、検索した人は自分の探しているものがここにあるのかを、スクロールして探さなければなりません。広告文で「費用の考え方を説明」と約束しているのに、LPに費用の説明がなければ、約束が守られていないことになります。

広告文の「約束」を書き出す

対応表の「広告文の約束」の列には、広告文をそのまま写すのではなく、広告文が検索した人に何を約束しているかを短く書きます。【編集部の提案】たとえば「市内の浴室リフォーム」「現地調査のうえ見積もり」「土日も相談可」のように、地域・対象・相談の方法・条件に分けて書き出すと、LPに同じことが書かれているかを照らし合わせやすくなります。広告文に書いた条件(土日の対応、対応地域、見積もりの方法など)がLPに書かれていない、またはLPと違う内容になっている場合は、それ自体が修正の候補になります。広告文に実際より広い約束を書いていないかも、あわせて確かめます。

最初の画面で確かめる3つのこと

LPの最初の画面(スマートフォンでスクロールせずに見える範囲)では、【編集部の提案】次の3つがそろっているかを確かめます。

  1. 検索した言葉に近い言葉が、見出しや最初の文に出ているか
  2. 広告文で約束したこと(地域、対象、費用の考え方、相談の方法など)が、見つけやすい場所にあるか
  3. 次に何をすればよいか(相談のボタン、電話の番号、相談の流れ)が分かるか

ここで注意したいのは、検索広告を見て来た人の多くは、スマートフォンから来ている可能性があることです。パソコンで見ると問題がないLPでも、スマートフォンの最初の画面には会社のロゴと大きな写真しか入っていない、ということがよくあります。点検は、実際にスマートフォンで広告の行き先のURLを開いて行ってください。

LPを分けるか、広告文を変えるか

ずれが見つかったときの直し方は、大きく分けて2つあります。一つは、検索語句のまとまりに合わせて、行き先のページを分けることです。もう一つは、行き先のページは変えず、広告文の約束をページの内容に合わせることです。

【編集部の提案】まずは、手を入れやすいほうから試します。新しいページを作る余力がないなら、既存のページの中で該当する部分(浴室リフォームの説明など)へ直接移れるようにする、最初の画面に検索語句に近い見出しを1つ加える、といった小さな修正から始められます。ページの作り直しが必要な場合は、制作会社への依頼になるため、後の章の修正票に「担当」と「期限」を書いて進めます。

フォームの入り口と、送ったあとの流れ

LPを読んだ人がフォームまで進まない、または進んでも送信しない場合は、フォームの入り口と項目を確かめます。フォームへのボタンがページの最下部にしかない、項目が多すぎる、送信したあとに何が起きるか(いつ返信があるか、電話がかかってくるのか)が書かれていない、といった点は、検索広告に限らず問い合わせが止まる理由になります。フォームそのものの点検は、ジムの体験・見学予約フォームを改善する8項目と受付後の点検手順で、入力前・入力中・送信後に分けて詳しく扱っています。業種は違っても、確かめる観点は共通する部分が多いので、あわせて参考にしてください。

ホームページ全体から問い合わせが少ない場合は、広告だけの問題ではないこともあります。訪問・内容・導線・フォーム・計測の5つに分けて広く切り分けたい場合は、ホームページから問い合わせが来ないとき、最初に切り分ける5つの原因を先に読むと、この章との関係がつかみやすくなります。

除外キーワードの判断と、除外しすぎの例外

検索語句を4つに分けると、C(調べている)と D(無関係)の語句に、広告費の一部が使われていることが見えてくることがあります。こうした語句に広告が出ないようにする設定が、除外キーワードです。

除外キーワードの一致の仕方は、通常のキーワードと違う

【公式情報】除外キーワードは、通常のキーワードとは一致の仕方が異なります。とくに、除外キーワードでは、類義語や単数形・複数形などの近い形は自動では除外されません(大文字・小文字の違いなどは自動で考慮されると説明されています)。除外したい形がある場合は、それぞれを登録する必要があります(出典2)。

たとえば「求人」を除外しても、「採用」「アルバイト」「募集」といった語は自動では除外されません。反対に、短い語を幅広く除外すると、意図しない検索語句まで広告が出なくなることがあります。除外キーワードは、通常のキーワードの感覚で登録すると、思ったより効かなかったり、思った以上に効きすぎたりします。

除外を決める前に確かめること

【編集部の提案】除外キーワードを追加する前に、次の3つを確かめます。

  1. その語句で、過去に有効な問い合わせが来ていないか(受付の台帳と照らし合わせる)
  2. その語を含む検索語句のうち、A や B に入るものはないか(「費用」を除外すると「浴室 リフォーム 費用 見積もり」も出なくなるなど)
  3. 除外の範囲を、キャンペーン全体にするか、一部の広告グループにするか

1つ目が確かめられないうちは、その語句は除外せずに保留にします。とくに、問い合わせの件数が少ない会社では、たまたま有効な相談がなかっただけ、ということもあります。

除外しすぎの例外

除外キーワードは、付けすぎると、広告の表示そのものが減り、段1と段2が細ってしまいます。【編集部の提案】次のような語は、業種によっては除外しないほうがよい例外として、判断を慎重にします。

除外の判断に迷いやすい語と、確かめること(例は架空)
語の例除外したくなる理由除外しないほうがよい場合確かめること
費用、料金、相場安さだけを探している人に見える高額なサービスで、費用の確認が依頼前の自然な一歩になっている費用の語を含む検索語句から、有効な相談が来ていないか
自分で、やり方自分でやる人に見える自分で試して難しかった人が、依頼に切り替える業種「自分で」を含む語句のクリック後の行動
無料費用をかけたくない人に見える無料の見積もりや相談を実際に提供しているLPに無料の範囲が書かれているか
地域名(対応外)対応できない地域隣の市など、条件付きで対応できる地域対応地域の線引き
競合の会社名別の会社を探している人比べたうえで相談する人が多い業種自社の方針、広告の規約の範囲

例外があるからといって、どの語も除外しないのがよいわけではありません。大切なのは、除外の理由と、除外しなかった理由の両方を記録しておくことです。後から「なぜこの語を除外したのか」が分からなくなると、問い合わせが減ったときに原因をたどれなくなります。

除外の記録を残す

除外キーワードを追加・削除したときは、次の4つを記録します。日付、追加・削除した語と範囲(キャンペーン全体か、広告グループか)、理由(検索語句の分類と、台帳で確かめた結果)、見直す予定の日。【編集部の提案】見直す予定の日を書いておくと、除外しすぎに気付く機会を作れます。

数字が少ないときと、後から増えるときの読み方

小さな会社の検索広告では、問い合わせの件数が月に数件ということも珍しくありません。件数が少ないと、修正の前後で数が増えたり減ったりしても、それが修正の影響なのか、偶然なのかを見分けにくくなります。また、最近の数字は後から増えることもあります。この章では、判断を急がないための読み方を整理します。

小さな数の差は、偶然の範囲に入りやすい

たとえば、修正の前の2週間で問い合わせが2件、修正の後の2週間で4件だったとします。数だけ見ると2倍ですが、この程度の件数では、修正をしていなくても、週によってこのくらいの差が出ることは十分にありえます。逆に、4件から2件に減っても、修正が悪かったとは言い切れません。

【編集部の提案】件数が少ないうちは、次のように扱います。

  • 1つの修正の良し悪しを、数件の増減だけで決めない
  • 修正の前に、「どの数字が」「どのくらいの期間で」「どうなったら」次に進むかを書いておく
  • 問い合わせの件数が少ない場合は、より手前の段(クリック、LPの閲覧、フォームの入力開始など)の数も合わせて見る
  • 判断がつかない場合は、「判断を保留」と記録し、期間を延ばして見直す

「どのくらいの期間」「どのくらいの件数」で判断できるかは、業種や広告の規模によって大きく違い、一律の日数や件数は決められません。大切なのは、修正の前に判断の条件を書いておき、結果を見てから条件を変えないことです。

最近の数字は、後から増えることがある

【公式情報】Google広告では、コンバージョンは、コンバージョンが起きた日ではなく、元になった広告への検索・クリックの日付で記録されます。そのため、クリックからコンバージョンまでに日数がかかる場合、最近の日付のコンバージョンの数は、あとから増えることがあります(出典4)。

たとえば、月曜日に広告を見てページを読み、木曜日に問い合わせた人は、広告の管理画面では月曜日のコンバージョンとして記録されます。月曜日の夜に数字を見たときにはゼロでも、金曜日に見直すと1件に増えている、ということが起こります。

【編集部の提案】このため、修正の前後を比べるときは、直近の数日を比べる期間から外すか、少し時間をおいてから同じ期間の数字を取り直します。どのくらいの日数を外せばよいかは、問い合わせまでの日数によって違うため、自社の数字で確かめます。検討に時間のかかる高額なサービスほど、クリックから問い合わせまでの日数が長くなる傾向があると考えられます。

計測の変更をした日は、前後を比べない

計測の設定を直した日(メインのアクションの入れ替え、二重計測の修正など)をはさんで、前後の件数を比べると、計測の変化と広告の変化が混ざってしまいます。【編集部の提案】計測を直した日は記録に残し、その日より後の数字だけで、次の修正の判断をします。計測の修正と広告の修正は、同じ時期に重ねないようにします。

検索広告から問い合わせまでを、まとめて点検したいとき

AkatsukiのWEB広告運用の支援では、広告・ページ・フォーム・計測を一つの流れで点検し、止まっている場所から直します。

WEB広告運用の支援を見る

あわせて見る:広告・Web改善の支援

数値の仮例で見る、止まっている段の見つけ方

ここまでの手順を、3つの架空の例で通して見てみます。会社名・業種・数字はすべて説明のために作ったもので、実在の会社の事例や、業種の平均的な数字ではありません。

架空の例A:クリックは多いが、有効な相談が少ないリフォーム会社

地域のリフォーム会社Aは、浴室とキッチンのリフォームで検索広告を出しています。4週間の数字を書き出すと、次のようになりました。

架空の例A:4週間の段ごとの件数
段件数メモ
1. 表示6,000回検索広告のキャンペーン
2. クリック240回
3. LPの閲覧225回広告からの訪問
4. フォームの送信7回タグの試験で1回の送信に1回だけ動くことを確認済み
5. 受付7件送信と一致
6. 有効な問い合わせ2件求人への応募2件、営業3件を除外

段4と段5が一致しているので、計測は大きくずれていないと判断できます。止まっているのは段6です。検索語句を4つに分けると、クリック240回のうち、およそ3割が「浴室 カビ 落とし方」などの C(調べている)、1割ほどが「リフォーム 求人」などの D(無関係)でした。

会社Aは、「求人」「採用」「アルバイト」を除外キーワードに登録しました。一方で、「費用」を含む語句は、受付の台帳を見直すと有効な相談が1件あったため、除外せずに保留にしました。代わりに、LPの最初の画面の近くに、費用が決まる条件(広さ、設備のグレード、工事の範囲)の説明を加える修正を、修正票の次の行に書きました。

架空の例B:LPで離れている学習塾

個別指導の学習塾Bは、「中学生 個別指導 市名」などで広告を出しています。

架空の例B:4週間の段ごとの件数
段件数メモ
1. 表示3,200回
2. クリック180回
3. LPの閲覧170回広告からの訪問
4. フォームの送信2回入力開始は12回
5. 受付2件
6. 有効な問い合わせ2件

検索語句の多くは A(依頼したい)に入り、広告文も「中学生の個別指導、体験授業の相談」と合っていました。ところが、対応表を作ってみると、行き先のLPは塾全体のトップページで、最初の画面には小学生向けのコースの写真と、全学年の時間割が並んでいました。中学生向けの説明と体験授業の申し込みは、ページの下のほうにしかありません。

塾Bは、まず広告の行き先を、中学生のコースの説明へ直接移る位置に変え、最初の画面に「中学生の個別指導」「体験授業の流れ」の見出しを置く修正を1つだけ行いました。フォームの項目の見直しは、この修正の判断がついてから行うことにして、修正票の次の行に回しました。件数が少ないため、判断は入力開始の数とあわせて、事前に決めた期間をおいてから行うと決めました。

架空の例C:管理画面の数字だけが多い清掃会社

事務所の清掃を請け負う会社Cは、広告の管理画面のコンバージョンが4週間で18件あるのに、受付の担当者は「そんなに相談は来ていない」と感じていました。

架空の例C:4週間の段ごとの件数
段件数メモ
2. クリック210回
4. 広告の管理画面のコンバージョン18件メインのアクションが3つ
5. 受付7件フォーム5件、電話2件
6. 有効な問い合わせ4件営業の連絡3件を除外

計測の設定を見ると、メインのアクションが「フォームの送信」「電話番号のタップ」「完了ページの表示」の3つになっていました。フォームの送信と完了ページの表示は、同じ問い合わせを二重に数えていた可能性があります。タグの確認用の機能でテスト送信を確かめると、1回の送信で2つの系統のタグが動いていました。さらに、反映までの期間をおいて、実際の広告から来た問い合わせの記録を受付の台帳と突き合わせると、1件の受付に2件の記録が付いている日がありました。

会社Cは、ほかの修正をすべて止め、まず計測を直すことにしました。広告の運用を任せている代理店と、変更の影響、反映までの期間、前後を比べる期間を確認したうえで、完了ページの表示をサブに移し、電話番号のタップも、電話の受付の記録と突き合わせられるまではサブにしました。計測を直した日を記録し、その日より前の数字とは比べないことにしました。広告文やLPの修正は、直したあとの数字が数週間たまってから判断すると決めています。

3つの例に共通すること

3つの例では、止まっている段も、直したことも違います。共通しているのは、いきなり広告を止めたり予算を変えたりせずに、段ごとの件数を並べ、計測を確かめ、止まっている段に合った修正を1つだけ選んだことです。

例に当てはまらないとき

自社の数字が、3つの例のどれにも当てはまらないこともあります。たとえば、段2から段6までのどの段でも少しずつ減っていて、目立って止まっている段が見当たらない場合です。【編集部の提案】そのときは、段ごとの減り方の大小を比べるより、計測の確認(第4章)と、検索語句の分類(第5章)を先に終えることをおすすめします。計測が正しく、検索語句の多くが依頼や比較に入っているのに問い合わせが少ない場合は、広告文とLPの対応表を作り、約束と内容のずれを一つずつ探します。どこから手を付けるか迷う場合も、修正は1つずつという原則は変わりません。

修正は1つずつ、担当・期限・完了基準を決めて進める

止まっている段と直す候補が見えてきたら、修正の進め方を決めます。ここで大切なのは、一度に1つだけ直すことです。

一度に1つだけ直す理由

広告文、LPの見出し、除外キーワード、入札の設定を同じ週にまとめて変えると、その後に問い合わせが増えても減っても、どの変更の影響なのかが分かりません。件数が少ない会社ほど、変更を重ねると判断がつかなくなります。

【編集部の提案】修正の候補は、修正票に優先順位を付けて並べ、上から1つずつ進めます。優先順位は、次の順で考えると決めやすくなります。

  1. 計測の誤り(ほかのすべての判断に影響するため最優先)
  2. 無関係な検索語句への配信(広告費が明らかに目的外に使われている)
  3. 広告文とLPの大きなずれ(約束した答えがページにない)
  4. フォームや受付の流れ(送信のしやすさ、返信の早さ)
  5. 広告文やLPの細かい言い回し

担当・期限・完了基準を書く

修正を「やることリスト」に書くだけでは、誰がいつまでに何をすれば終わりなのかがあいまいになります。【編集部の提案】修正票の各行に、次の3つを必ず書きます。

  • 担当:その修正を実際に行う人(社内の担当、代理店、制作会社など)
  • 期限:修正を終える日
  • 完了基準:何ができたら修正が終わったとみなすか(「LPの最初の画面に浴室リフォームの見出しがある状態で公開された」など、見て確かめられる形で書く)

完了基準は、成果の数字ではなく、作業が終わったことを確かめられる状態で書きます。「問い合わせが増える」は完了基準ではなく、修正のあとに確かめる判定の項目です。作業の完了と、効果の判定を分けておくと、修正が終わったのかどうかで迷わなくなります。

判定の条件は、修正の前に書く

修正票には、完了基準とは別に、判定の条件の欄を作ります。どの段の数字を、どのくらいの期間で、どうなったら「続ける」「元に戻す」「保留」とするかを、修正の前に書きます。前の章で触れたとおり、件数が少ないうちは、手前の段の数字もあわせて見ることと、結果を見てから条件を変えないことが大切です。

週に1回、30分の点検の流れ

修正票を作っても、見直す時間が決まっていないと、判定が先延ばしになりがちです。【編集部の提案】週に1回、30分ほどの点検の時間を決め、次の順で進めます。

  1. 受付の台帳を更新し、前の週の受付・有効の件数を書き足す(受付の担当、10分)
  2. 段ごとの件数を書き出し表に足す。直近の数日は後から増えることがあるため、先週より前の週の数字も取り直す(広告の担当、10分)
  3. 修正票を見て、判定の時期が来た行があれば、事前に書いた条件で「続ける・戻す・保留」を決める。時期が来ていなければ何もしない(責任者、10分)

何もしない週があっても問題ありません。判定の時期が来る前に次の修正を始めないことが、この点検のいちばん大切な役割です。

修正を1つずつ進める流れを、修正票に書く、1つだけ直す、変更日を記録する、判定まで待つ、続ける・戻す・保留を決める、次の行へ進む、の6つの丸を順に矢印でつないだ循環の図で示し、待つ段に直近の数字は後から増えることがあるという注記を添えた図
図:修正を1つずつ進めて判定する流れ(Akatsuki編集部作成)図を拡大して見る

登録なしで使える20項目の点検表

ここまでの内容を、20項目の点検表にまとめました。登録や申し込みは不要で、この表をそのまま印刷したり、表計算ソフトに書き写したりして使えます。担当者が自分で記入して使うための表で、Akatsukiが内容を確かめて所見を返すものではありません。

リスティング広告から問い合わせまでの20項目の点検表
番号段確かめること確かめる場所結果
1準備比べる期間を一つ決め、直近の数日を外したメモ
2準備段ごとの件数を1枚に書き出した書き出し表
3準備受付の台帳で、重複・営業・既存客・対象外・有効を分けた受付の台帳
4計測入札に使う目標と、メインのアクションがそれぞれ何を数えているかを書き出した広告の管理画面
5計測同じ問い合わせを、別のアクションで二重に数えていない広告の管理画面
6計測テスト送信1回で、受付1件・タグの動作1回だけになるフォーム・受付・タグの確認機能
7計測送信の失敗や再読み込みでタグが動かない、または1件の問い合わせを重ねて数えない仕組みがあることを確かめたタグの試験と、実際の広告からの記録の照合
8計測計測を直した日を記録し、その前後を比べていない修正票
9検索語句検索語句の上位を、依頼・比較・調査・無関係の4つに分けた検索語句の一覧
10検索語句調査と無関係に入るクリックの割合を把握した検索語句の一覧
11検索語句有効な相談の言葉に近い検索語句を見つけた台帳と検索語句の一覧
12除外除外する前に、その語句で有効な相談がなかったか確かめた受付の台帳
13除外除外したい語の類義語・単数形と複数形を個別に確かめた除外キーワードの一覧
14除外除外の日付・語・範囲・理由・見直し日を記録した修正票
15広告とLP検索語句のまとまりごとに、広告文とLPの対応表を作った対応表
16広告とLPスマートフォンの最初の画面に、検索した言葉に近い見出しがある実際のスマートフォン
17広告とLP広告文で約束したことが、LPの見つけやすい場所にある実際のスマートフォン
18フォームフォームへの入り口が、ページの最下部だけになっていない実際のスマートフォン
19修正修正票の各行に、担当・期限・完了基準・判定の条件がある修正票
20修正同じ時期に、2つ以上の修正を重ねていない修正票

結果の欄には、「済」「未」「該当なし」のほか、気付いたことを短く書きます。全部の項目を一度に終える必要はありません。1〜8の準備と計測を先に終えると、その後の項目の判断がしやすくなります。

ホームページ全体の問い合わせまでの流れを点検したい場合は、同じく自分で記入して使う資料として問い合わせ導線のチェックシートも用意しています。こちらも人が所見を返すものではありません。

修正票の書き方と記入例

点検で見つかった直す候補は、修正票に1行ずつ書きます。【編集部の提案】修正票の列は、次の構成を基本にします。

修正票の列と書き方
列書く内容書くときの注意
番号1から順に優先順位の順に並べる
止まっている段6つの段のどれか複数の段にまたがる場合は、主な段を一つ
見つけたこと点検で分かった事実推測と事実を分ける
直すこと1つの修正だけ「〜と〜を直す」と2つ書かない
担当実際に作業する人社内・代理店・制作会社を明記
期限作業を終える日
完了基準作業が終わった状態見て確かめられる形で
判定の条件どの数字が、どの期間で、どうなったら続ける・戻す・保留か修正の前に書く
変更日実際に変更した日公開・反映した日
判定続ける・戻す・保留判定した日と理由

記入例(架空)

架空の例Aのリフォーム会社が、最初の2行を書いた場合の記入例です。

修正票の記入例(架空の例A)
番号止まっている段見つけたこと直すこと担当期限完了基準判定の条件
16クリックの約1割が求人に関する検索語句だった求人・採用・アルバイトを除外キーワードに追加社内の広告担当今週の金曜日3語がキャンペーン全体の除外に登録され、記録に日付・理由がある次の4週間で、求人に関する検索語句への表示がなくなる。有効な相談の数は判定に使わない
23〜4費用を含む語句で来た人に、費用の説明がLPにないLPの最初の画面の近くに、費用が決まる条件の説明を加える制作会社再来週の金曜日スマートフォンの最初の画面から1回のスクロールで説明が見える状態で公開1の判定が済んでから始める。事前に決めた期間で、費用を含む語句からのフォームの入力開始の数を見る

2行目は、1行目の判定が済んでから始めると書いています。こうしておくと、2つの修正が重ならず、それぞれの影響を見分けやすくなります。

代理店や制作会社に頼むときに渡すもの

広告の運用を代理店に任せている場合や、LPの修正を制作会社に頼む場合も、この記事の手順で作った資料がそのまま役に立ちます。【編集部の提案】依頼のときには、次のものを渡します。

  • 比べる期間と、段ごとの件数の書き出し表
  • 受付の台帳から集計した、受付・有効の件数(個人の情報は渡さず、件数と分類だけ)
  • 検索語句を4つに分けた結果と、迷った語句の一覧
  • 検索語句・広告文・LPの対応表
  • 修正票(優先順位、担当、期限、完了基準、判定の条件)

依頼の文面には、「何が分かれば・何ができれば完了か」を書きます。たとえば「メインのコンバージョンアクションの一覧と、それぞれが何を数えているかの説明を、今月末までに表で受け取りたい」のように書くと、返ってくるものが具体的になります。表示が少ない(段1)場合の配信設定の確認も、この形で依頼できます。

代理店から「もっと予算を増やせば問い合わせが増える」という提案があった場合も、まずは止まっている段がどこかを一緒に確かめることをおすすめします。予算の判断は、広告予算を決める前に、予約・問い合わせまでの数字を整理するの考え方で、1件の問い合わせにかけられる上限から考えると、話がかみ合いやすくなります。

よくある質問

リスティング広告は、どのくらいの期間で効果が分かりますか

一律の期間は決められません。問い合わせの件数、クリックから問い合わせまでの日数、修正の内容によって、判断に必要な期間は大きく変わります。この記事では、期間を先に決めつけるのではなく、修正の前に判断の条件を書き、件数が少ないうちは手前の段の数字もあわせて見る方法をおすすめしています。

広告をいったん止めて、ホームページを先に直すべきですか

止まっている段によります。計測が大きくずれている場合や、行き先のページが明らかに検索した人の目的と合っていない場合は、広告費を抑えながら先にページを直す判断もありえます。一方で、広告を止めると、修正のあとの数字を取る機会もなくなります。止めるかどうかは、広告の予算の考え方とあわせて、代理店や社内で相談して決めてください。

検索語句レポートに出てこない語句は、どう扱えばよいですか

公式のヘルプでも、すべての検索語句が表示されるわけではないと説明されています(出典1)。見えない語句を推測で補うのではなく、見えている語句の傾向と、受付に届いた相談の言葉の両方から判断します。見えない部分があることを、点検の記録にも書いておくと、後で数字を読み違えにくくなります。

除外キーワードは、どのくらい登録すればよいですか

数の目安はありません。除外は、受付の台帳で有効な相談が来ていないことを確かめた語句から、理由を記録して少しずつ加えます。除外キーワードは、通常のキーワードと一致の仕方が違い、類義語などが自動では除外されない点にも注意が必要です(出典2)。

管理画面のコンバージョンと受付の件数が合いません。どちらを信じればよいですか

判断の正本は、受付の台帳に置くことをおすすめします。広告の管理画面の数字は、メインのアクションの設定や、元になった広告のやり取りの日付で記録される仕組みなどによって、受付の件数と一致しないことがあります(出典3、出典4、出典5)。まずテスト送信でタグが1回の送信に何回動くかを確かめ、実際の広告からの記録は反映までの期間をおいてから台帳と突き合わせてください。

電話の問い合わせが多い業種でも、この手順は使えますか

使えます。ただし、電話は受付の記録を残しにくいため、電話を受けた日時と「何で知ったか」を台帳に書く習慣を先に作ることをおすすめします。電話番号のタップをメインのコンバージョンにする場合は、タップの数と、実際に受けた電話の数を突き合わせられるかを確かめてから決めます。

広告の予算が少なくても、この点検に意味はありますか

予算が少ないほど、クリックや問い合わせの件数も少なくなるため、効果の判定には時間がかかります。一方で、計測の誤り、無関係な検索語句への配信、広告文とLPのずれは、件数が少なくても見つけられます。判定に時間がかかる修正より先に、こうした「見れば分かる」ずれから直すと、限られた広告費を目的に近い検索に向けやすくなります。

自社で運用するか、代理店に任せるかは、どう決めればよいですか

この記事では、どちらがよいかは決めていません。どちらの場合も、止まっている段を決め、修正票で担当・期限・完了基準を共有できれば、点検は進められます。代理店に任せる場合も、受付の台帳と有効な問い合わせの判断は社内にしか分からないため、段5と段6の数字は社内で持ち、代理店と共有する形をおすすめします。

まとめ:止まっている段を一つ決め、一つずつ直す

リスティング広告の「効果がない」は、表示・クリック・LPの閲覧・フォームの送信・受付・有効な問い合わせのどこかで止まっている、という状態の言い換えです。最初に段ごとの件数を並べ、計測が何を数えているかを確かめ、そのうえで検索語句、広告文とLPの対応、除外キーワードの順に見ていくと、直す場所が一つに絞れます。

件数が少ないうちは、修正の前に判断の条件を書き、最近の数字が後から増えることも前提にして、判断を急がないようにします。修正は1つずつ、担当・期限・完了基準を決めて進め、作業の完了と効果の判定を分けて記録します。

まずは、点検表の1〜8の準備と計測から始めてみてください。止まっている段が一つ決まるだけでも、次に話し合うことがはっきりします。

冒頭の写真風の画像は生成AIで作成したイメージで、実在の会社・人物・広告の管理画面ではありません。本文中の図版3点は、Akatsuki編集部が文字と図形で作成した説明図です。

今日やること

  1. 直近の数日を外した4週間を一つ決め、表示・クリック・LPの閲覧・フォームの送信・受付・有効な問い合わせの件数を1枚に書き出す
  2. 広告の管理画面で入札に使う目標とメインのコンバージョンアクションを書き出し、問い合わせのフォームから1件テスト送信して、受付1件・タグの動作1回になるかを確かめる
  3. 検索語句の一覧をクリックの多い順に並べ、上位の語句に依頼・比較・調査・無関係の印を付ける

出典・編集方針

  • この記事の6つの段の分け方、検索語句の4つの分類、対応表、除外の判断の観点、修正の優先順位、修正票、20項目の点検表は、Akatsuki編集部の実務提案です。特定の会社の広告で効果を測った結果ではなく、問い合わせの増加や広告費の削減を約束するものではありません。
  • リフォーム会社・学習塾・清掃会社の例、段ごとの件数、検索語句の例、修正票の記入例は、説明のために作った架空の例です。実在の会社の数字や事例ではなく、業種の平均的な数字や目安でもありません。検索の需要や流入の予測は扱っていません。
  • 冒頭の写真風の画像は生成AIで作成したイメージで、実在の会社・人物・広告の管理画面ではありません。本文中の図版3点は、Akatsuki編集部が文字と図形で作成した説明図です。
  • 広告の管理画面のメニュー名や配置は提供元の更新で変わることがあります。本文の「出典1」などの番号は下の一次情報の番号に対応し、内容は確認日の時点のものです。この記事は実際の広告アカウントの設定や配信を代行・検証したものではありません。

一次情報(外部サイト)

記事の作り方と訂正の方針は編集方針にまとめています。

執筆

Akatsuki編集部 株式会社Akatsukiの編集担当です。店舗集客、広告・Web改善、AI活用について、判断に役立つ考え方と確認項目を届けます。

次に読む

このテーマの実践ガイド 問い合わせを増やすWeb改善ガイド ホームページと広告をまとめて見直すためのガイド。止まっている場所の切り分け、計測、広告の前の数字、改善の記録まで五つのステップで進めます。

関連する支援:WEB広告運用の支援

支援の内容と進め方は、WEB広告運用の支援のページで説明しています。

WEB広告運用の支援を見る

あわせて見る:広告・Web改善の支援

Consultation

どこで止まっているか、
一緒に確かめます。

点検表と修正票で、止まっている段の見当が付かない点が残った場合は、確かめたい点と広告の行き先のページのURLをお知らせください。どこから確かめるかを一緒に整理します。